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TDK TDK Electronics

パワーエレクトロニクス用コンデンサ

2010年11月8日

省スペース型DCリンクソリューション

Photo: fotolia

EPCOSは、インフォニオンテクノロジーズ社と共同で、ハイブリッド車・電気自動車向けインバータ用リファレンスデザインを新たに2種開発しました。それは、EPCOSの省スペース型PCCソリューションを採用したDCリンク回路用コンデンサです。


インフォニオンテクノロジーズ社は、自動車エレクトロニクスの分野において、ハイブリッド車および完全な電気自動車載IGBTインバータ用リファレンスデザインを2種開発しました。その新機種は、マイルドハイブリッド車向けHybridPACK™1と完全な電気駆動自動車およびハイブリッド車向けHybridPACK™2です。


最大20kWの出力を持つThe HybridPACK1は、内燃エンジンをサポートするために使用します。一般的に、併用型スタータージェネレータは、エンジンとトランスミッションシステムの間に実装され、クランク軸に直接接続されています。本機種は、その内燃エンジンをサポートし、特に加速時におけるトルクの上昇を促します。電気自動車の短距離走行専用として使用することもできます。


インフォニオンテクノロジーズ社は、純粋に電気牽引目的での使用など、高出力の電気自動車載用としてHybridPACK2を開発しました。対応可能出力は最大90kW(図1)。

図1:PCC搭載 HybridPACK2評価キット
[---Image_alt---] Figure1_HybridPACK2
インフォニオンテクノロジーズ社のHybridPACK評価キットは最大出力90kWの電気自動車の駆動系を開発する際に使用することができる。この機種には、コントローラおよびソフトウエアに加え、EPCOSのPCC DCリンク回路用コンデンサも実装されている。

こうした2つのコンセプトに対して、インフォニオンテクノロジーズ社は、は、コントローラ、ソフトウエア、DCリンク回路用コンデンサを実装した評価キットを発表しました。こうした製品は既にその成果が実証済みのPCC技術をベースに開発されました。


EPCOSは、数年の歳月を費やしPCC技術の開発に成功し、本技術をハイブリッド技術に適用したり、周波数コンバータ向け小型DCリンク回路用コンデンサに活用しました。この技術の特に顕著な利点は、コンデンサの外形寸法が小型化したことです。従来型の巻線技術では、通常の巻線もしくは平らな丸巻線が製造されていました。しかし、この技術ではPPCに対応することができません。そこで、これまで蓄積してきた巻線技術を活用しました。多角形の巻線機を使用して、完全に平らな長方形の形をした折り目のないコンデンサ巻線を作り、その結果、実施されたコンデンサに関してほぼ1に等しい体積充填係数を実現しました。またこれ以外にも、本技術の利点としてあげられるのが、その高い適応性です。外形寸法は非常に広い範囲で変更することが可能ですので、周波数コンバータの設計に最適に合うように調整することもできます。電気端子と機械端子、つまり、バスバーも、このシステムの要件に最適に合うように取り付けることが可能です。そのため、PPCはIGBTモジュールに直接実装することができるようになります。一方、この技術は組立コストを大幅に削減することにも役立ち、他のDCリンクソリューションに関して別個の基板を用意する必要がなくなります。

図2:EPCOS社製ハイブリッド車駆動系用PCC
[---Image_alt---] Figure2_PCC_for_hybrid_drives
形状寸法の小型化とほぼ1に等しい体積充填係数の実現に加え、PCCはIGBTモジュールに最適のバスバーを備えている。その結果、ESL値は大幅に下がり、組立コストも最小限に抑えることができるようになった。

EPCOSはまた、特にハイブリッド車駆動系に対して、スタータージェネレータの周りのベルハウジング内部のリング構造に実装されるPCCを開発しました(図3)。

図3:リング型PCC
[---Image_alt---] Figure3_Ring_shaped_PCC
この構造において、PCCは直接スタータージェネレータの周りのリング内に実装されている。

短い端子接続とコンデンサの内部構造により、非常に低いインダクタンス設計を実現しています。コンデンサの設計によっては、非常に低いnH値になることもあります。これは、過剰電圧を回避するためにコンバータのエッジを急激に切り替える場合に特に重要です。それゆえ、一般には、スナバコンデンサが備わっているIGBTに追加的な保護用電気回路は必要ありません。

コンデンサの最大ピーク時の電流容量もまた重要です。ピーク時の電流は、都市交通で発生する開始―停止周期に関しては特に、定格電流の複数倍にも達する場合があります。DCリンク回路用コンデンサは、損害を被ることなく動作寿命期間全体を通してこうした電流を供給する必要があります。図4は、一般的な1800秒間の動作周期を示しています。動作寿命にとって重要な要素である平均電流の数値は、100Aを若干上回った値となっています。

図4:DCリンク回路の荷重線図
[---Image_alt---] Figure4_Load_diagram_for_DC_link

この短時間内における最大電流は約325Aである。次世代型PCCは、損害を被ることなく最大電流1200Aから2000Aまで持ちこたえることが可能。

PCC技術により、予測動作寿命は15,000時間、連続動作温度は110 °C(短時間に限り最大125 °C)となり、自動車エレクトロニクスに最適の性能を有しています。

この製品構想は、非常に優れた安全性と高い信頼性を提供します。本コンデンサはSH(self-heating)型であり、過負荷により膜に損傷が生じても自己回復機能により短絡故障やコンデンサの破壊には至りません。コンデンサに可燃性液体あるいは酸性液体が大量に入りこんだ場合は故障の重大要因になります。

こうした全ての要因を見ていくと、PCCが電子機器分野において、e-モビリティ用インバータとして、また、小型周波数コンバータとして、非常に先進的かつ最適な製品であることがご理解いただけると思います。

表:HybridPACKに関するPCCの技術データ

品名B25655J4307K001B25655J4507K005
適性HybridPACK1HybridPACK2
定格電圧[V DC]450450
電気容量[μF] ±10 %300500
定格エネルギー [Ws]3050
最大継続電流[A]80120
動作温度 [°C]-40 ~ +110-40 ~ +110
ESR最大値 [mΩ]810
ESL最大値 [nH]2515
外形寸法[mm] 140 x 72 x 50237 x 72 x 50
動作寿命[h]15,00015,000