積層セラミックコンデンサ
2016年3月26日
車載対応温度補償用C0G・NP0特性高耐圧シリーズ 定格電圧1000Vにおいて業界最高の静電容量を達成
- 温度補償用の積層セラミックコンデンサにおいて,定格電圧1000Vで業界最高の静電容量範囲(1nF~33nF)を実現
- EIA規格で最も静電容量の温度変化が小さいC0G特性,NP0特性
C0G特性は、-55~125℃の範囲で,わずかに0.3%以内の変化量 - AEC-Q200準拠
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、温度補償用C0G,NP0特性で定格電圧1000Vの車載対応積層セラミックコンデンサの新シリーズを開発し、同定格電圧において業界最高の静電容量範囲(1nF~33nF)を実現したことを発表します※。
近年、自動車に使用される電子部品の市場ニーズは、電気自動車やハイブリッド自動車の普及によるエレクトロニクス化、高密度実装に伴う電子部品の小型化・大容量化・高耐圧化が進んでおります。TDKでは、このような市場ニーズに対応するため、得意とする誘電体材料の微粉化、高分散化技術と誘電体セラミックス層の薄層・多層化技術を組み合わせ、静電容量の拡大と車載製品に要求される高信頼性の両立を実現してきました。今回、新たに定格電圧1000Vで業界最高の静電容量範囲(1nF~33nF)を持つ温度補償用C0G,NP0特性シリーズ(3.2×2.5mm, 5.7×5.0mm)のラインアップを実現したことにより、さらに高度な市場ニーズに対応することが可能となりました。
本シリーズの温度特性は、C0G特性(温度範囲:-55~125℃、温度係数:0±30ppm/℃以内)およびNP0特性(温度範囲:-55~150℃、温度係数:0±30ppm/℃以内)であり、電圧、温度、および経時による静電容量の変化がほとんどなく、設計通りのアウトプットを保証することが可能です。
さらに,交流のエネルギー損失と発熱が極めて小さいことから今後市場の拡大が予想される電気自動車、プラグインハイブリッド等の非接触給電ユニットやDC-DCコンバータ、オンボードチャージャー等の大幅な省スペース化に伴う採用が期待されます。
また、AEC-Q200に準拠しているため、自動車のエンジンルーム内等の車載用途のほか、産業機器で使用される各種回路(時定数回路、フィルタ回路、共振回路、発振回路、スナバ回路)等の高信頼性が要求される用途にも使用可能であるとともに、定格電圧、静電容量の向上により、さらに用途が広がります。
※2016年3月現在、TDK調べ
主な用途
- 電気自動車、プラグインハイブリッド等の非接触給電ユニット、DC-DCコンバータ、オンボードチャージャーなど
主な特長と利点
- 温度特性は、C0G特性(温度範囲:-55~125℃、温度係数:0±30ppm/℃以内)およびNP0特性(温度範囲:-55~150℃、温度係数:0±30ppm/℃以内)であり、電圧、温度、および経時による静電容量の変化がほとんどなく、設計通りのアウトプットを保証することが可能
- 定格電圧1000Vで業界最高の静電容量範囲(1nF~33nF)
- AEC-Q200準拠
主な電気特性
シリーズ | 外形寸法(L×W) | 温度特性 | 定格電圧 | 静電容量 |
---|---|---|---|---|
CGA6 (EIA 1210) | 3.2×2.5mm | C0G* | 1000V | 1nF~22nF |
CGA9 (EIA 2220) | 5.7×5.0mm | C0G* / NP0** | 1000V | 10nF~33nF |
* C0G : 温度範囲:-55~125℃において、温度係数が0±30ppm/℃以内
**NP0 : 温度範囲:-55~150℃において、温度係数が0±30ppm/℃以内