EMC対策製品
2018年9月4日
ノイズサプレッションMAF1005GAD-Dタイプの開発と量産
- 低抵抗設計を適用し低抵抗・最大1・25Aの大電流化を実現
- 低歪フェライト材料の採用によって低音声歪みを実現
- 独自の構造設計で小型化を図り省スペース化
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、ノイズサプレッションフィルタMAF1005GAD-Dタイプ(外形寸法:長さ(L) 1.0 × 幅(W) 0.5 × 高さ(T) 0.5mm)を開発し、2018年9月より量産を開始したことを発表します。
本製品はスマートフォンや携帯通信機器向けのオーディオライン用のノイズ対策製品です。オーディオラインのノイズ対策は、一般的にチップビーズなどを挿入することでノイズの影響を抑制しています。しかし、その対策には弊害もあり、ビーズ通過後の音声信号に歪みが生じ高音質な音声の再生を妨げ、セルラー帯域でのノイズ対策が難しくなってきています。
今回、新たにラインナップを追加したMAF1005GAD-Dタイプは、TDKが独自に開発した低歪フェライト材料を使用し、内部構造の最適化をすることでノイズ対策部品の挿入弊害であった音質劣化を抑制すると同時に、高減衰特性により無線通信で使われる600MHz以上の周波数においてノイズ対策を実現した製品です。また、従来品のMAF1005GAD-Aタイプと比較して低抵抗かつ定格電流値が最大で1.25Aであるためスピーカーラインでの使用も可能となりました。さらに、スピーカー用途のMAF1608GAシリーズと比較して体積比で80%削減となるため機器の小型化にも貢献します。
従来品のセルラー周波数帯(600MHz - 2.7GHz)対策用MAF-GAシリーズ、D級アンプノイズ対策用MAF-FAシリーズ、FM周波数帯(66MHz – 108MHz)対策用のMAF-FSシリーズに本製品を加え、今後もさらなる対応周波数帯の拡大、小型化によって市場ニーズに対応、貢献して参ります。
主な用途
- スマートフォン、タブレット端末等の音声信号ライン(イヤフォン、マイク、スピーカー)
主な特長と利点
- 独自開発のフェライト材料により高音質オーディオに対応した低音声歪みを実現
- 従来製品比で体積80%削減により機器の薄型化、軽量化が可能
- 低抵抗化により定格電流はシリーズ最大で1.25Aとなりスピーカーラインへも使用可能
主な特性
製品名 | インピーダンス @900MHz[Ω] Typ. | 直流抵抗 [Ω] Typ. | 定格電流 [A] Max. |
---|---|---|---|
MAF1005GAD251D | 250 | 0.110 | 1.25 |
MAF1005GAD401D | 400 | 0.160 | 1.0 |
MAF1005GAD571D | 570 | 0.200 | 0.9 |
MAF1005GAD701D | 700 | 0.270 | 0.8 |