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TDK TDK Electronics

スマートフォンのWLAN/Bluetooth用積層ダイプレクサ

2014年11月26日

マルチバンドデバイス用極小・低挿入損失積層ダイプレクサ

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スマートフォンの多機能化やマルチバンド化などにより、使用される周波数帯域が増加し、利用可能な内部スペースはますます狭くなっています。TDKでは、2.4 GHz帯と5.0 GHz帯のWLANおよびBluetoothに対応する1005サイズ(1.0×0.5mm)の積層ダイプレクサDPX 1005を新開発し、DPXシリーズの製品ラインナップをさらに充実させました。世界最小クラスの小型形状とともに、低挿入損失・高効率が特長です。

スマートフォンに内蔵されるアンテナは、きわめて広い周波数帯域にわたる通信サービスや無線接続サービス(GPS、WLAN、Bluetoothなど)に対応しなければなりません。必要なアンテナ数を最小限に抑えることで省スペース化が図れますが、その一方で、狭い周波数帯域で良好な信号弁別を達成するためのフィルタリングが必要になります。アンテナにつながるフロントエンド部(入出力部)のキーコンポーネントの1つがダイプレクサです。これはハイパスフィルタ(HPF)とローパスフィルタ(LPF)を組み合わせた受動部品で、アンテナ側に接続する1つの共有ポートと、フロントエンド側に接続する2つの出力ポートがあります。ダイプレクサの役割は、異なる周波数帯域の受信信号をそれぞれの周波数帯域(ハイバンド、ローバンド)に分割することと、共用アンテナで信号を伝送するために、それぞれの周波数帯域の送信信号を合成することです(図1)。

スマートフォンのWLAN/Bluetooth回路ブロック図

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図 1:

TDKの積層ダイプレクサの新製品DPX 1005は、2.4 GHz帯/5 GHz帯のWLANやBluetoothの信号を分離・合成するために使用されます。

LTCC工法と異材質同時焼成技術

マルチバンド化などにより、ますます増加する周波数帯域に対応するには、より多くのフィルタが必要となるため、さらなる小型化がダイプレクサの主要な設計要件になります。2.4 GHz帯と5.0 GHz帯のWLANおよびBluetoothに対応するTDKの積層ダイプレクサDPX1005(DPX 105950DT-6010B1)は、実装面積がわずか1.0×0.5mm、高さが0.4 mmという超小型・低背を特長とする新製品。既存の1608タイプとくらべて、体積を60%以上も低減した世界最小クラスの積層ダイプレクサです。

TDKの積層ダイプレクサDPXシリーズをはじめ、さまざまな高周波部品や高周波モジュールは、TDKの高度なLTCC(低温焼成多層基板)技術によって製造されます。これは電極やストリップラインなどの導体パターンを誘電体グリーンシート(アルミナをベースとするガラスセラミックス)上にスクリーン印刷して積層する工法です。誘電体シートに印刷された電極やストリップラインは、ビアホールで電気的に接続されてコンデンサ部やインダクタ部を形成し、ダイプレクサのハイパスフィルタ(HPF)やローパスフィルタ(LPF)として機能します。積層されたグリーンシートは各素子に切断・分割されてから焼成されます。図2に積層ダイプレクサの基本的な内部構造を示します。

LTCC工法による積層ダイプレクサの基本的な内部構造

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図 2:

内部電極やストリップラインは、導体ペースト(銀など)を誘電体グリーンシート上にスクリーン印刷することによって形成されます。積層されたグリーンシートは、各素子に切断・分割されてから、銀の融点よりも低い温度で焼成されます。

LTCCは導体として使用される銀の融点(962 °C)よりも低い約900 °C(もしくはさらに低い温度)で焼成されます。LTCC 工法で課題となるのは、セラミック素体を、反りなく高精度の寸法で生産することです。特に熱膨張係数の異なる材質を使用する場合、こうした問題が起きる可能性があります。積層ダイプレクサDPX 1005では、インダクタ部には低誘電率のセラミック材、コンデンサ部には高誘電率のセラミック材を使用していますが、熱膨張係数が同じ材質を採用することで反りを防止するとともに、高い寸法精度の積層ダイプレクサを実現しています(異材質同時焼成技術)。

低損失かつすぐれた選択性

TDKの積層ダイプレクサDPX 1005は、ハイバンド側は5 GHz帯のWLAN(IEEE802.11a/n/ac)をサポートし、ローバンドは2.4 GHz帯のWLAN(IEEE802.11b/g/n)およびBluetoothをサポートします。この積層ダイプレクサは、誘電体セラミック層の薄層化などにより、従来製品より小さいだけでなく、すぐれた特性も備えています。ローバンドおよびハイバンドの挿入損失は、それぞれ最大0.5dBと最大0.8 dBにすぎないため、既存のダイプレクサとくらべて、バッテリ持ち時間の延長に大きく寄与します(図3)。さらに、減衰量はローバンド側で23 dB以上、ハイバンド側で25 dB以上で、選択性も向上しています。

積層ダイプレクサDPX 1005の挿入損失

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図 3:

TDKの積層ダイプレクサDPX 1005は、従来品よりも挿入損失が低く、きわめて高効率なのが特長です。

スマートフォンやその他のモバイル通信機器に使用される電子部品のさらなる小型・低背化要求に応えて開発したのが、TDKの積層ダイプレクサDPX 1005(2014年3月に量産開始)。実装面積と実装容量を大幅に低減することにより送受信回路の省スペース化を実現し、機器の小型・薄型・軽量化に寄与しています。また、モジュールへの内蔵にも最適な積層ダイプレクサの新製品です。

表: 積層ダイプレクサDPX 1005の主な仕様・特性

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図 4:

TDK DPX 1005 multilayer diplexer

イプDPX105950DT-
6010B1
寸法 [mm]1.0 × 0.5 × 0.4
ローバンド(2.4 GHz~2.5 GHz)の挿入損失 [dB]0.5
ハイバンド挿入損失(4.9 GHz~5.95 GHz) [dB]0.8
ローバンド減衰量(4.8 GHz~6.0 GHz) [dB]23
ハイバンド減衰量(2.4 GHz~2.5 GHz) [dB]25